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このような症状ありませんか?
不安
不安とは、対象のない漠然としたものに抱く不快な感情です。
将来といった、ぼんやりとしたあいまな形にできないものに不安という言葉を使い、ライオンやムカデなどはっきりとした対象には恐怖という言葉を使います。
不安は日常的に使う言葉ですが、不安に伴って出てくる他の症状が重要になってきます。
人は不安を抱いたとき、イライラしたり、眠れなくなったり、集中力が落ちたり、疲れやすくなったりします。
つまり、暗い表情をして悩んでいるだけが不安のサインではないのです。
心配や不安が過度になりすぎて、日常生活に影響が出ていたら、それは不安障害かもしれません。
不安障害には様々な病気がございます。
代表的なものをご紹介いたします。
『パニック障害』
突然理由もなく激しく不安に襲われて、心臓がドキドキする、めまいがしてふらふらする、呼吸が苦しくなる。
場合によっては死んでしまうのではないかという恐怖を覚えることもあります。
このような発作的な不安や身体の異常な反応は「パニック発作」と呼ばれており、パニック発作が繰り返される病気を「パニック障害」と呼んでいます。
パニック発作では次のような症状が突然現れて、10分以内にピークに達します。
・動悸がする、心拍数が上がる
・汗が出る
・体が震える
・息切れがする、息苦しい
・胸が痛い、胸苦しさがある
・吐き気、お腹の苦しさ
・めまい、ふらつき、気が遠くなる感じ
・現実でない感じ、自分が自分でない感じ
・自分がコントロール出来ない、変になるかもしれないことへの恐怖
・死ぬことへの恐怖
・感覚麻痺、うずき
・冷たい感覚、あるいは熱い感覚がする
パニック障害では、パニック発作になったときの苦しさや怖さから「また発作がおきたらどうしよう」と心配になる事が多く、これを「予期不安」といいます。
予期不安を感じて、電車や人込みを避ける、頼れる人が居ない状況や一人で出かけることを避ける、あるいはエレベーターなど逃げられない場所を避けるようになります。
『全般性不安障害』
学校のことや家族・友達のこと、生活上のいろいろなことが気になり、極度に不安や心配になる状態が半年以上続きます。
不安だけではなく、落ち着きがない、疲れやすい、集中できない、イライラする、筋肉が緊張している、眠れないといった症状もみられます。
つまらないことだと分かっていてもある行為をやめられず、繰り返し同じことをしていないと不安でたまらなくなります。
たとえば「繰り返し手を洗い続ける」「火の元や戸締りを何度も確認する」「階段や電柱など気になった数や、頭に浮かんだ数字を数え続ける」といったものがあります。
自分でも不合理だと分かっていてもある行為をやめられず、繰り返し同じことをしないと不安でたまらなくなります。
参考資料
・厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/know/know_02.html
・『精神疾患にかかわる人が最初に読む本』西井重超 照林社